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| note:cc:virtual_domain_service [2011/04/20 16:59] – created watalu | note:cc:virtual_domain_service [不明な日付] (現在) – 外部編集 (不明な日付) 127.0.0.1 | ||
|---|---|---|---|
| 行 1: | 行 1: | ||
| - | ==== 情報基盤センターのバーチャルドメインサービス ==== | + | ===== 情報基盤センターのバーチャルドメインサービス |
| 情報基盤センターのバーチャルドメインサービスは、次の3つのシステムを組み合わせて提供されています。 | 情報基盤センターのバーチャルドメインサービスは、次の3つのシステムを組み合わせて提供されています。 | ||
| - | * サブドメイン管理(DNS)はBind9を利用して提供し、スプリットDNSとして運用 | + | |
| * ウェブサーバ(WWW)はApache httpdのVirtualHostを利用して提供 | * ウェブサーバ(WWW)はApache httpdのVirtualHostを利用して提供 | ||
| * メールサーバ(SMTP/ | * メールサーバ(SMTP/ | ||
| + | * サブドメイン管理(DNS)はBind9を利用して提供し、スプリットDNSとして運用 | ||
| - | === ウェブサーバ === | + | それぞれの利用開始までの流れを、以下に記します。 |
| + | |||
| + | ==== ウェブサーバ | ||
| + | |||
| + | === はじめに | ||
| 研究室のホームページを公開するには、まずWWWサイトの名前を決めます。例えば | 研究室のホームページを公開するには、まずWWWサイトの名前を決めます。例えば | ||
| < | < | ||
| - | http:// | + | http:// |
| </ | </ | ||
| - | というURLでホームページを公開する、と決めたとします。" | + | というURLでホームページを公開する、と決めたとします。" |
| - | このUQDNは、実はwww.pclabと.inf.uec.ac.jpに分けられます。www.pclabを広義のホスト名、.inf.uec.ac.jpは総合情報学科のドメイン名です。 | + | このFQDNは、実はwww.pclabと.inf.uec.ac.jpに分けられます。www.pclabを広義のホスト名、.inf.uec.ac.jpは総合情報学科のドメイン名です。 |
| < | < | ||
| - | | + | www.pclab.inf.uec.ac.jp = www.pclab + .inf.uec.ac.jp |
| </ | </ | ||
| - | この場合、総合情報学科のドメインにwww.pclabというホストを追加することになるので、総合情報学科のドメイン管理者と連絡をとります。 | + | この場合、総合情報学科のドメインにwww.pclabというホストを追加することになるので、総合情報学科のドメイン管理者が連絡先となります。 |
| - | == 学科のドメイン管理者への問い合わせ == | + | === 学科のドメイン管理者への問い合わせ |
| 独自のサブドメインを持たない場合、まず、学科のドメイン管理者にwww.pclabというホスト名を使用して良いか、確認します。 | 独自のサブドメインを持たない場合、まず、学科のドメイン管理者にwww.pclabというホスト名を使用して良いか、確認します。 | ||
| - | == センターへの申し込み == | + | 2011年4月現在の総合情報学科のドメインでは、従来のFQDNの登録が一段落しているので、この段階でドメイン管理者にコンタクトをとらずとも、自分で |
| + | < | ||
| + | nslookup 欲しいFQDN | ||
| + | </ | ||
| + | を、Windowsであればコマンドプロンプト、UNIXやMacであればターミナルや端末エミュレータなど、で実行してみて、「そんなFQDNないよ」と言われたら、そのFQDNを使用するつもりで次の段取りに進んで、ほぼ大丈夫です。 | ||
| + | |||
| + | UNIXであれば、 | ||
| + | < | ||
| + | dig 欲しいFQDN | ||
| + | </ | ||
| + | の方がより詳細な情報を表示してくれます。 | ||
| + | |||
| + | === センターへの申し込み | ||
| 確認し、了解が得られたら、次に[[http:// | 確認し、了解が得られたら、次に[[http:// | ||
| 行 35: | 行 52: | ||
| 責任者は常に教員になりますが、この連絡先は、情報基盤センターからの連絡にのみ使われます。webmasterなどコンテンツについての問い合わせ先のメールアドレスは、公開するホームページに記載すれば良く、届け出する必要はありません。 | 責任者は常に教員になりますが、この連絡先は、情報基盤センターからの連絡にのみ使われます。webmasterなどコンテンツについての問い合わせ先のメールアドレスは、公開するホームページに記載すれば良く、届け出する必要はありません。 | ||
| - | == センターからの回答への対応 == | + | === センターからの回答への対応 === |
| 情報基盤センターから、運用の許可が下りると、責任者のメールアドレスに一通のメールが届きます。そのメールには、使用するサーバ (post-1.cc.uec.ac.jp, | 情報基盤センターから、運用の許可が下りると、責任者のメールアドレスに一通のメールが届きます。そのメールには、使用するサーバ (post-1.cc.uec.ac.jp, | ||
| - | == 学科のドメイン管理者への作業依頼 == | + | === 学科のドメイン管理者への作業依頼 === |
| - | 上のメールを受けて、学科のドメイン管理者へ、ホームページのURLと情報基盤センターをDNSで関連づけてもらう作業を依頼します。 | + | |
| + | 上のメールを受けて、ドメイン管理者へ、ホームページのURLと情報基盤センターをDNSで関連づけてもらう作業を依頼します。ドメイン管理者への連絡方法が分からない場合は、お尋ねください。 | ||
| < | < | ||
| - | 広義のホスト名 | + | 広義のホスト名 |
| </ | </ | ||
| - | という記述を外向きと内向きの双方に設定するよう、メールを書いて、しかるべき先へ送って下さい。この作業が完了すると、例えばwww.pclab.inf.uec.ac.jpとしてpost-3.cc.uec.ac.jpを使用する許可がおりたなら、 | + | という記述を外向きと内向きの双方に設定するよう、メールを書いて、しかるべき先へ送って下さい。この作業が完了すると、例えばwww.pclab.inf.uec.ac.jpとしてpost-3.cc.uec.ac.jpを使用する許可を、センターから得た場合、 |
| < | < | ||
| - | www.pclab | + | www.pclab |
| </ | </ | ||
| - | の追記を依頼します。 | + | の追記を依頼します。ひとつ、注意しなければならないのは、従来から www.pclab.inf.uec.ac.jp を運用していて、それを情報基盤センターに移設する場合は、追記ではなく、変更の依頼になります。日本語の注意だけですが、ゾーンファイルを編集する人への気遣いとして、追記か変更かは、述べると良いでしょう。 |
| + | |||
| + | == ドメイン管理者への登録依頼の際の注意 == | ||
| + | |||
| + | ただし、ウェブサーバ(www.pclabを例に説明)と後述するメールサーバ(@pclabを例に説明)を同じサービスで申し込む場合、学科ドメインの外向きのゾーンファイルには | ||
| + | < | ||
| + | www.pclab | ||
| + | pclab IN A 130.153.*.* | ||
| + | | ||
| + | </ | ||
| + | 内向きのゾーンファイルには | ||
| + | < | ||
| + | www.pclab | ||
| + | pclab IN A 130.153.*.* | ||
| + | | ||
| + | </ | ||
| + | との設定を、管理者にお願いする必要があります。130.153.*.*は、post-? | ||
| + | これら一組のIPアドレスとFQDNは、同じサーバを指しますが、CNAMEレコードで定義したホストは、MXの右辺値になれない、という制約のため、メールを受信するサーバはAレコードで定義します。 | ||
| + | |||
| + | |||
| + | === 運用開始 === | ||
| - | == 運用開始 == | ||
| ドメイン管理者から、作業完了の連絡を貰い、暫くすると、 | ドメイン管理者から、作業完了の連絡を貰い、暫くすると、 | ||
| < | < | ||
| - | nslookup 申請したUQDN(広義のホスト名+ドメイン名) | + | nslookup 申請したFQDN(広義のホスト名+ドメイン名) |
| </ | </ | ||
| がきちんとした情報を返してくれるようになります。これで、ホームページの公開の準備が整いましたので、あとはコンテンツをアップロードして、運用を始めて下さい。 | がきちんとした情報を返してくれるようになります。これで、ホームページの公開の準備が整いましたので、あとはコンテンツをアップロードして、運用を始めて下さい。 | ||
| - | == 注意 == | + | === 注意 |
| サーバにインストールされているPythonのバージョンが古すぎて、[[http:// | サーバにインストールされているPythonのバージョンが古すぎて、[[http:// | ||
| [[http:// | [[http:// | ||
| + | またCMSがたまに必要とするMySQLなどのRDBMSもレンタルが可能ですが、申込用紙が別になります。 | ||
| - | === メールサーバ === | + | ==== メールサーバ |
| + | |||
| + | === はじめに | ||
| 総合情報学科では教職員のメールアドレス以外は提供していませんので、学生に大学名を含むメールアドレスを使って貰うには、情報基盤センターの教育系アカウントの利用を促すか、研究室独自にメールサーバを運用するか、の二つの選択肢から選ぶことになります。そして後者を検討する際に、独自にメールサーバを運用したいけどUNIXサーバの管理は荷が重い、と躊躇する際には、このバーチャルドメインサービスを利用するのが一つの有望な手段となります。 | 総合情報学科では教職員のメールアドレス以外は提供していませんので、学生に大学名を含むメールアドレスを使って貰うには、情報基盤センターの教育系アカウントの利用を促すか、研究室独自にメールサーバを運用するか、の二つの選択肢から選ぶことになります。そして後者を検討する際に、独自にメールサーバを運用したいけどUNIXサーバの管理は荷が重い、と躊躇する際には、このバーチャルドメインサービスを利用するのが一つの有望な手段となります。 | ||
| 行 75: | 行 116: | ||
| @pclab.inf.uec.ac.jp/ | @pclab.inf.uec.ac.jp/ | ||
| </ | </ | ||
| - | というメールアドレスを運用する、と決めたとします。このアドレスも、ウェブサーバの時と同様UQDN呼ばれます。UQDNを新設するのに、ドメイン管理者と連絡をとる必要があるのも、同様です。 | + | というメールアドレスを運用する、と決めたとします。このアドレスも、ウェブサーバの時と同様にFQDNです。FQDNを新設するのに、ドメイン管理者と連絡をとる必要があるのも、同様です。 |
| - | このUQDNは、pclabと.inf.uec.ac.jpに分けられます。pclabはメールを受信したいホスト名、.inf.uec.ac.jpは総合情報学科のドメイン名です。 | + | このFQDNは、pclabと.inf.uec.ac.jpに分けられます。pclabはメールを受信したいホスト名、.inf.uec.ac.jpは総合情報学科のドメイン名です。 |
| < | < | ||
| pclab.inf.uec.ac.jp = pclab + .inf.uec.ac.jp | pclab.inf.uec.ac.jp = pclab + .inf.uec.ac.jp | ||
| </ | </ | ||
| - | この場合、総合情報学科のドメインにpclabというホストを追加することになるので、総合情報学科のドメイン管理者と連絡をとります。 | + | この場合、総合情報学科のドメインにpclabというホストを追加することになるので、総合情報学科のドメイン管理者が連絡先となります。 |
| - | == 学科のドメイン管理者への問い合わせ == | + | === 学科のドメイン管理者への問い合わせ |
| 独自のサブドメインを持たない場合、まず、学科のドメイン管理者にpclabというホスト名を使用して良いか、確認します。 | 独自のサブドメインを持たない場合、まず、学科のドメイン管理者にpclabというホスト名を使用して良いか、確認します。 | ||
| - | == センターへの申し込み == | + | 2011年4月現在の総合情報学科のドメインでは、従来のFQDNの登録が一段落しているので、この段階でドメイン管理者にコンタクトをとらずとも、自分で |
| + | < | ||
| + | nslookup 欲しいFQDN | ||
| + | </ | ||
| + | を、Windowsであればコマンドプロンプト、UNIXやMacであればターミナルや端末エミュレータなど、で実行してみて、「そんなFQDNないよ」と言われたら、そのFQDNを使用するつもりで次の段取りに進んで、ほぼ大丈夫です。 | ||
| + | |||
| + | UNIXであれば、 | ||
| + | < | ||
| + | dig 欲しいFQDN | ||
| + | </ | ||
| + | の方がより詳細な情報を表示してくれます。 | ||
| + | |||
| + | === センターへの申し込み | ||
| 確認し、了解が得られたら、次に[[http:// | 確認し、了解が得られたら、次に[[http:// | ||
| 行 98: | 行 151: | ||
| 責任者は常に教員になりますが、この連絡先は、情報基盤センターからの連絡にのみ使われます。webmasterなどコンテンツについての問い合わせ先のメールアドレスは、公開するホームページに記載すれば良く、届け出する必要はありません。 | 責任者は常に教員になりますが、この連絡先は、情報基盤センターからの連絡にのみ使われます。webmasterなどコンテンツについての問い合わせ先のメールアドレスは、公開するホームページに記載すれば良く、届け出する必要はありません。 | ||
| - | == センターからの回答への対応 == | + | === センターからの回答への対応 === |
| 情報基盤センターから、運用の許可が下りると、責任者のメールアドレスに一通のメールが届きます。そのメールには、使用するサーバ (post-1.cc.uec.ac.jp, | 情報基盤センターから、運用の許可が下りると、責任者のメールアドレスに一通のメールが届きます。そのメールには、使用するサーバ (post-1.cc.uec.ac.jp, | ||
| - | == 学科のドメイン管理者への作業依頼 == | + | === 学科のドメイン管理者への作業依頼 === |
| - | 上のメールを受けて、学科のドメイン管理者へ、ホームページのURLと情報基盤センターをDNSで関連づけてもらう作業を依頼します。 | + | |
| + | 上のメールを受けて、ドメイン管理者へ、ホームページのURLと情報基盤センターをDNSで関連づけてもらう作業を依頼します。ドメイン管理者への連絡方法が分からない場合は、お尋ねください。 | ||
| < | < | ||
| - | 広義のホスト名 | + | 広義のホスト名 |
| </ | </ | ||
| 行 128: | 行 183: | ||
| </ | </ | ||
| - | の追記を依頼してください。 | + | の追記を依頼してください。ひとつ、注意しなければならないのは、従来から pclab.inf.uec.ac.jp を運用していて、それを情報基盤センターに移設する場合は、追記ではなく、変更の依頼になります。日本語の注意だけですが、ゾーンファイルを編集する人への気遣いとして、追記か変更かは、述べると良いでしょう。 |
| + | |||
| + | == ドメイン管理者への登録依頼の際の注意 == | ||
| + | ただし、ウェブサーバ(www.pclabを例に説明)と後述するメールサーバ(@pclabを例に説明)を同じサービスで申し込む場合、学科ドメインの外向きのゾーンファイルには | ||
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| + | www.pclab | ||
| + | pclab IN A 130.153.*.* | ||
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| + | 内向きのゾーンファイルには | ||
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| + | www.pclab | ||
| + | pclab IN A 130.153.*.* | ||
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| + | との設定を、管理者にお願いする必要があります。130.153.*.*は、post-? | ||
| + | これら一組のIPアドレスとFQDNは、同じサーバを指しますが、CNAMEレコードで定義したホストは、MXの右辺値になれない、という制約のため、メールを受信するサーバはAレコードで定義します。 | ||
| + | |||
| + | |||
| + | === 運用開始 === | ||
| - | == 運用開始 == | ||
| ドメイン管理者から、作業完了の連絡を貰い、暫くすると、 | ドメイン管理者から、作業完了の連絡を貰い、暫くすると、 | ||
| < | < | ||
| - | nslookup 申請したUQDN | + | nslookup 申請したFQDN |
| </ | </ | ||
| がきちんとした情報を返してくれるようになります。これで、メールアドレスの運用の準備が整いましたので、あとは[[https:// | がきちんとした情報を返してくれるようになります。これで、メールアドレスの運用の準備が整いましたので、あとは[[https:// | ||
| - | + | ==== サブドメイン管理 | |
| - | + | ||
| - | === サブドメイン管理 === | + | |
| 研究室のドメインを運用した方が良いかどうかは、研究室のコンピュータをDNSに載せて管理する必要があるかどうか、で決まります。研究室の学生向けのメールアドレスの作成と、ホームページの運用、の二つだけが目的の場合、DNSの取得は必要ありません。 | 研究室のドメインを運用した方が良いかどうかは、研究室のコンピュータをDNSに載せて管理する必要があるかどうか、で決まります。研究室の学生向けのメールアドレスの作成と、ホームページの運用、の二つだけが目的の場合、DNSの取得は必要ありません。 | ||
| 行 156: | 行 227: | ||
| BINDへのゾーンファイルの反映などは、勝手にやってくれますし、BINDを動かしているサーバの管理は、センターにお任せです。 | BINDへのゾーンファイルの反映などは、勝手にやってくれますし、BINDを動かしているサーバの管理は、センターにお任せです。 | ||
| サブドメインの新設についての詳細は、ここでは割愛します。 | サブドメインの新設についての詳細は、ここでは割愛します。 | ||
| + | 必要な方は、お尋ねくだされば、改めて追記します。 | ||